【レビュー】札幌ラーメン『だるま軒』~創業75年以上!元祖札幌ラーメンは今も変わらず懐かしさを感じる味です。【二条市場】

 

ラーメン大国の札幌には全国的に有名なお店や人気店が至るところにあり、日々新しいお店も生まれています。

各店がしのぎを削っているわけですが、実は「札幌のラーメンの元祖」と呼ばれるお店が今も残っていることはご存知でしょうか?

 

そのお店が『だるま軒』。創業は1947年で、なんと今年で76周年!

現在は4代目ですが、代々の店主が当時と変わらない場所で、変わらない味を守り続けているのです。

 

そんな『だるま軒』ですが、実は札幌市民でも行ったことが無い、という人も多いはず。

今回は札幌ラーメンの源流を感じられる『だるま軒』を実食レビューします!

 

 

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「だるま軒」の基本情報(住所、営業時間、定休日、駐車場など)

だるま軒の外観のれん創成川側

 

基本情報

 

住所 札幌市中央区南3条東1丁目 新二条市場内
営業時間 10:00~14:00
定休日 木曜日
駐車場 なし
禁煙/喫煙 禁煙

 

 

「だるま軒」の外観・店内

 

『だるま軒』は、創成川すぐ近くの『二条市場』内にあります。

大通から狸小路方面に進み、創成川方向に抜けると大きく赤い目立つのれんがかかっているのですぐに見つかると思います。

 

だるま軒の外観のれん創成川側

 

逆にのれんの掛かっていない営業時間外は市場のアーケードがある関係でやや暗く、入口も目立たないためちょっとわかりづらいかも。

実際に、私も何十回何百回と目の前を通っているはずですが、訪問する目的でのれんがかかっているところを見るまで入口を知りませんでした…!(まあ営業時間外に訪れる理由も特にないとは思いますので問題はないのですが)

 

ちなみに入口すぐ脇の通路を通り市場内に入ると別の入り口があり、こちらからも入店は可能です。

 

だるま軒の外観のれん市場内側

 

のれんをくぐり店内に入ると、そこは「これぞラーメン屋!」という昔ながらのラーメン店が。

 

だるま軒の店内カウンター

当初狸小路で屋台として営業していただるま軒は、創業から2年後の1949年に現在の場所に移転したとのこと。

赤いくの字型のカウンターと丸椅子はかなりゆったりとした幅があります。きれいに掃除もされていて、歴史を感じられながらも清潔感抜群です。

カウンターの他テーブル席もあり、入口からは想像できない意外にも広い店造りとなっています。

 

レンガ模様の壁にはこちらも長年使い続けてきたメニュー表やラーメンに対するこだわりが大きく書かれています。

所狭しと並ぶサインも、創業当時から多くの人にずっと愛されてきた証拠ですね。

 

だるま軒の店内壁面メニューとこだわり

だるま軒の店内サイン

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「だるま軒」のメニュー

 

そんな見どころ盛りだくさんの店内なだるま軒のメニューがこちら。

 

だるま軒のメニュー1

だるま軒のメニュー2

 

醤油、味噌、塩の三種類の味を基本にチャーシューや味玉などのトッピングがいくつかあります。

またカレーライスも名物とのことで、醤油ラーメンと小カレーの「定番」セット、小醤油ラーメンとカレーの「逆」セットなんてものも。

 

ちなみにメニューを見てもわかるように、だるま軒の一番人気は醤油ラーメンです。

 

札幌と言えば味噌!というイメージが強いかもしれませんが、実は札幌ラーメンの元祖・だるま軒では醤油ラーメンが看板メニュー。

それでは味噌ラーメンは?というと、だるま軒創業の少し後、1954年に『味の三平』がはじめて提供したことで爆発的人気になり、今の札幌=味噌のイメージの土台を作り上げるまでになりました。その人気から札幌中に広まった味噌ラーメンを、後にだるま軒でもメニューに取り入れたのでしょう。

 

つまりちょっとややこしいのですが、札幌=味噌のイメージを定着させた味噌ラーメンの元祖は『味の三平』ですが、それより前に札幌ラーメンの祖として創業したのが『だるま軒』で、創業当時からの看板は醤油ラーメン。

つまり本来の札幌ラーメンの元祖=醤油ラーメンということなんですね。

 

そういうわけで、今でこそ一つの味に特化した専門店なども珍しくなくなりましたが、昔ながらの札幌のラーメン店というと、味噌、塩、醤油の味3つが揃っているのがある種のスタンダードでした。

しかもどの味を選んでも甲乙つけがたいので、何を食べるか行く度に迷ってしまう…というのもあるあるだったのです。

 

生粋の札幌市民の私もご多分に漏れず、子供の頃よく家族で行ったラーメン屋では、味噌にするか?醤油にするか?と毎回悩んだもの。

昔ながらのラーメン店の雰囲気がそのまま残るだるま軒の店内にいると、ふとそんな思い出まで蘇りとても懐かしい気持ちになりました。

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元祖札幌ラーメンの醤油ラーメンを実食!

 

というわけで、いつかの日のように醤油か?味噌か?はたまた塩か…?などとひとしきり悩んだのですが…

やはり今回は札幌の元祖を味わおうということで、一番人気の醤油ラーメンを注文しました。

 

注文すると大将が愛想よく返事をしてくれて調理に取り掛かります。

開店後すぐに行ったため他のお客さんがいなかったというのもあるかもしれませんが、手早く麺を茹で、スープを用意し、ものの5分ほどで着丼です。

 

元祖札幌ラーメンだるま軒の醤油ラーメン

 

いかがでしょう?これが正真正銘本家本元、元祖源流の札幌ラーメンです…!!

 

澄んだ動物系の醤油スープに、中太縮れ麺。

具材はチューシュー、海苔、ねぎ、メンマとオーソドックスな内容ですが、伊達巻のような玉子焼きが入っているのは他にはない特徴でしょうか(※なぜ玉子焼きが入っているか、はっきりとわかっていないそう)。

 

実は何を隠そう、私も存在はずっと知っておきながらも訪れる機会が無く、今回が初の訪問。

「これが私の大好きな札幌ラーメンの元祖か…!」

とちょっと感動を覚えつつ、箸を入れると…

 

 

うん、美味い。

 

見た目通りのあっさりとした味わいで、今の主流である味濃いめ・油濃いめのラーメンとは全く違いますが、かといってコクがないわけでなくしっかりとスープの旨味が感じられます。

 

また初めて食べたはずなのに、「あ~そうそう、これこれ!」と言ってしまうようなどこか懐かしい味わいは、かつて祖父母や父に連れて行かれた、どこかのラーメン店の味に通ずるものがありました。

子供の頃食べたあのラーメンはたしかにここから始まったんだなあ…とノスタルジーな気持ちにさえさせてくれるラーメンです。

 

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そしてだるま軒で特徴的なのが、その麺です。

 

だるま軒の麺

 

今も店の製麺機で手作りだという自家製麺は、札幌らしい中太縮れ麺でありながら、色は強い黄色ではなく透き通るような小麦本来の色。

壁面のこだわりにも書かれていたように、着色料を使用せず小麦粉とかん水のみを使って作られているのでこんな色になるんだとか。

 

ちなみにこの札幌ラーメンでおなじみの中太縮れ麺ですが、なぜここまで札幌市民に根付いているのか?というとそれもそのはず。

『だるま軒』は初代店主の西山千治さんが屋台から始めたお店ですが、そのだるま軒から製麺部門が独立したのがあの西山ラーメンを作っている『西山製麺』なんです!

 

そう、札幌市民なら誰でも知っている、小学生の頃に工場見学をしたこともあるあの西山製麺です…!!

初代の西山さんが作った麺だから西山製麺だったのですね。

 

今でこそ人気店に麺を卸している有名な製麺所は他にもありますが、やはり札幌ラーメンの王道と言えば西山製麺の麺でしょう。そんな西山製麺が、実は札幌ラーメンの元祖であるだるま軒と深い繋がりがあるとは知らなかった人も多いのではないでしょうか?

そう考えると、だるま軒のラーメンも、西山製麺の麺もまた今までとは違った特別な味わいに感じてきます。

 

そんなことを考えながらも食べ進めると、あっという間に完食。

決して量が少ないとか物足りないわけではないのに、あっさり味のスープは全く飽きが来なく、最後の一滴まで完飲してしまいました。

 

だるま軒のどんぶり

 

ごちそうさまでした…!

 

札幌市民もそうでない人も、一度は訪れたい元祖の味

 

今回は札幌ラーメンの元祖である『だるま軒』をご紹介しました。

 

人気のラーメン店は数あれど、今に繋がる札幌ラーメンの源流を味わうことができるのは元祖であるだるま軒だけ。

だるま軒の歴史や背景を知り、だるま軒のラーメンを食べてからだと、いつも食べているラーメンの味もまた違って感じるかもしれません。

 

二条市場内に位置し札幌都心からもアクセスの良い場所ですから、札幌市民はもちろん観光に来た市外・道外の方にも一度は食べてみてほしい一杯です。

 

 

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